浮遊、浸透、発光。
建物の見学。
できあがった時は、
おそらく、
地元から違和感を感じる声も、
あったであろう、
ガラスを使った透明感のある大きな建物。
夜、到着した事もあって、
圧倒的に美しい。
そして、これは、
密教の世界や「空」の世界観とも
通じるように感じる。
空により、
まるでこの建物の内部と外部のように、
私と他者と世界は、
浸透し合い、浮遊する。
密教の段階においては、
それは、
お互いが違う存在でありながら、
同じ存在性を自覚し、
違った色で発光をはじめる。
万人から「意見」が出されないような、
落ちつき、こもった、
建物が、
仏教や密教から、
もっとも遠い存在であるのかもしれない。