第2回「たとえば君が死んだら」
四国霊場の会合のために松山に行ってきた。
友人の結婚式に着ていこうと思っていた
新しいスーツは、
結婚式とお葬式が重なってしまったため、
長く出番がなかったけれど、晴れてデビューすることができた。
松山の道を運転しながら、
ふと、
信頼していて、
とても好きな友人が何人か頭に浮かんでくる。
彼ら彼女らは、
自分の役割に対して、
とても情熱家だ。
そして、ふと、
もし彼らが今、死んでしまったら、
僕は涙を流しながら、
彼らの意志を引き継ぐ覚悟を、
彼らの亡骸の前で誓うだろうと思った。
そして、
ふとイースタンユースの歌う、
森田童子の「たとえば僕が死んだら」という曲のカバーが、
心を流れてきた。
「たとえば君が死んだら」
僕は、
きっと信じられないぐらい前を向くだろう。
そして、本当に素敵なことに、
今、君は生きているのだから、
願わくば君の亡骸の前で誓うぐらいの強さで、
前を向き、歩き進もう、君の前で。
「じつに人は、ただひとりで生起し、
また、ただひとりで死ぬ」『菩提行経』
、
生きる僕は、
生きる君を前にして、
今日も、果たせなかったり、果たせたりする、
約束を契る。


