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特集 会ってみたい、行ってみたい

特集1 横浜アニマルズと仙台メディアテーク

第1回目の「特集」は、
栄福寺蔵の彫刻家、三沢厚彦さんの作品

「2007-8」

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という作品が、
横浜の「そごう美術館」で開催された、

「MISAWA ATSUHIKO ANIMALS 08 in YOKOHAMA」

という三沢さんの個展に参加することになったので、
その姿を拝見しに行きます。

そして、
栄福寺の「演仏堂プラン」のために、
観ておきたかった、
伊東豊雄さんの建築「仙台メディアテーク」も、
見学に行くことにしました。

***

美術館で行われる展覧会に、
作品をお貸しすることは初めての経験でした。

美術運送専門のプロと、
美術館の学芸員の方が、
同じトラックにのって作品を取りに来られます。

しばしのお別れですが、
こういったことで、
お寺と宗教関係以外の人たちが、
接点を持てることは、とても“いいこと”だと思いました。

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この展覧会は、
学芸員の方が、
熱望して実現した企画ということで、
お互いの三沢作品への気持ちを打ち明けあったり、
楽しい時間を過ごさせていただきました。

展覧会がはじまり、
横浜へ向かったのですが、
実は横浜へ行くのは、はじめてです。

会場へ足を踏み入れると、
三沢さんの新しい作品が、
今までとはちょっと違う雰囲気を醸し出していることに気付きます。

それは、
とくに今回の“フロント・アニマル”として、
登場することの多かったライオンの様子から、
一番、顕著に感じることができました。

首をかしげた、
ちいさま熊にもたくさんの人が声をあげています。

このライオンは善光寺の近くの公園にも、
ブロンズで設置されているとのことですので、
一度、実際に観てみたいです。

そして、
我らが熊はgrafが制作した「小屋」でじっと佇んでいます。

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「元気ですかー」

と話しかけながら、
なんだか不思議な気持ちでした。

三沢作品の、
僕にとってもっともうれしい感触は、
この「不思議」な感覚かもしれません。

そして、
特筆すべきはドローイング(絵)!

特に犬や猫を書かれた作品には、
思わず「ひひひひひ」と笑ってしまうような、
うれしい雰囲気に満ちていました。

三沢作品とは、
本当に長い時間をかけて、
これからも付き合っていくように感じています。

横浜では、
トリエンナーレも開催中で、

建築家、平田晃久さんによる「イエノイエ」を、
見学できたのもうれしい偶然でした。

美術館などと違い、
住宅スケールの建物は実際に体感することが、
難しいので、
貴重な体験でもあったのですが、
無性にワクワクしました。

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そして、
その足で仙台に向かうという、
僕にとってはまれに見る強行軍。

しかし、
お寺の新しい建物を構想中の僕にとって、
建築家、伊東豊雄さんの国内での代表作とも言える、
「仙台メディアテーク」を、
どうしても一度、観ておきたかったのです。

到着したのが、
夜であることもあって、
仙台駅からしばらく歩いて、
現れた発光するメディアテークの美しさは圧倒的なものでした。

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そして、
ずっとその前にたたずみながら、

僕の学んだ密教や仏教を、
本当に意味で具現化するとしたら、
こういった建物でないと、
本当はいけないような気分にもなりました。

その時の興奮をうまく言葉にすることは、
とても難しいですが、

僕の部屋のとびらには、今、
その時に感じた感覚をメモした紙が貼られています。

それは、

「発光し、浸透し、浮遊し、跳ね上がり、拡散する、
 アートマンとブラフマン」
(そして不思議にも“死”を知った私達のための聖歌)

僕たちの生命は、
おそらく時々あらゆる意味で発光し、

そして“自分”という存在は、
実は強固でありながらもっと曖昧で浸透しあい、
影響をうけ、流れ、跳ね上がる存在・・・。

そんなことを考えながら、
大乗仏教の空性、
密教のエネルギーに満ちた宇宙観、生命観・・・、
本当に色々なことを考えました。

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僕にとって、
本当に強烈な瞑想体験のような経験でした。

翌朝、
再び訪れたメディアテークは、
また違った表情ながら、
柔らかさのなかにソリッドさがある、
そして、
住んでいる人たちの風景に取り込まれた、
エネルギッシュな空間でした。

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個人の意志の力強さ、爽快な気持ちの良さを、
感じないわけにいきませんでした。

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建築家、伊東豊雄さんの事務所出身の建築家、
白川在とのプロジェクトをやはり、
お寺で絶対に実現したいと感じた今回の見学でした。

なかなか、
スケジュール的には無理もしましたが、
訪れて本当によかったです。

お土産にかった、
ホヤの干物(安かった)も、
無駄な味がついてなく、うまかったです。
おすすめ。


特集
連載の枠を超えて企画した事をお届けするコーナーです。行ってみたい場所を訪問したり、話したい人と会った事を中心にみなさんに報告します。